会長挨拶

この度、第27回日本間脳下垂体腫瘍学会会長を仰せつかり、現在鋭意準備を進めております。第27回は東京日経ホールにて2017年（平成29年）2月24日（金）・25日（土）の2日間の開催予定です。実り多い学会になるよう多数の会員のご参加を何卒よろしくお願い申し上げます。

今回の学会のメインテーマは「未来に向けて今を紡ぐ」と致しました。そして今回は学会のメインテーマである下垂体腺腫について、例えば海綿静脈洞浸潤腫瘍の治療方針や、最新の画像診断でも描出されない微小腺腫の診断とその治療方針など、従来以上により具体的な問題点に焦点を絞り、現状を整理し、未来の治療の指針になるようなシンポジウムを多数企画しております。その他、最近見つかった自己抗体による下垂体機能低下症の概念、下垂体の再生医療の現状と未来、下垂体腺腫病理の新しいWHO分類などの教育講演、更には経鼻手術におけるロボット手術の未来と題した特別講演や、３人の海外からのinvited guest speakerによる講演等を予定しております。また前回の齋藤会長のもと新たな企画として下垂体セミナーが開催されましたが、今回もそれを踏襲しつつも、テーマを変えて、かつできるだけ多くの方が参加でき、他の演題発表と重ならないような工夫をしたいと考えています。

また例年内視鏡経鼻手術技術の鍛錬の一環としてハンズオンセミナーが開催されてきましたが、今回は東京医科大学解剖学教室の全面的なご協力のもと、献体を使用しての内視鏡、顕微鏡経鼻手術手技の習得を目的としたセミナーを新たに企画致しました（１月７日、土曜日開催予定）。本会期間とは異なる日時で、両方にご参加の会員の皆様にはご不便をおかけ致しますが、むしろ開催日が異なることでそれぞれの本来の目的にかえって集中できるのではないかと期待しております。

今回は東京近郊の理事の方々にプログラム委員をご担当いただき、各委員の先生方のご意見を伺いつつ少しでもご満足いただけるような学会となるように進めております。

来る27回本学会には、多数の方々にご参集頂き、間脳下垂体腫瘍に関する、日頃の診療の結果や研究成果をご発表いただき、ホットなご討議を賜りますよう関係者一同お待ち申しております。

山田 正三
第27回日本間脳下垂体腫瘍学会会長
虎の門病院間脳下垂体外科部長